看護師になるには

看護師になるには

看護師になるには

看護師資格を保有している野田と申します。
看護師の資格には「看護師(以前は正看護師と呼称)」「准看護師」の2種類があります。
看護師になるには、文部科学省もしくは厚生労働省が指定する養成所で、2~4年間の看護専門教育を受けることが必要となります。卒業と同時に看護師国家試験や准看護師都道府県知事試験の受験資格を得ることができ各試験に合格すれば、看護師や准看護師として働くことができるようになります。

看護教育を受けられる教育機関にはどのようなところがあるの?

看護大学(全日制4年間)、看護短期大学(全日制3年間)、看護専門学校(レギュラーコース・全日制3年間)、各都道府県医師会運営の看護学校(准看護科定時制2年間・看護科定時制3年間もしくは全日制2年間)、高校の衛生看護科(全日制3年間)などがあります。
この他に通信制2年間の看護学校(看護科)がありますが、こちらは准看護師として10年以上の実務経験が必要となります。(※通信制に関しては今後廃止となる可能性や実務経験が5年間に短縮されるなどの情報もありますが、確実な情報ではありません。)
看護学校等への進学方法
・高校卒業後、看護大学や看護短期大学、看護専門学校(レギュラーコース)、医師会運営の看護学校(准看護科)への進学。
・中学卒業後、医師会運営の看護学校(准看護科)への進学。
・中学卒業後、高校の衛生看護科への進学。
・社会人から、前述した看護学校等への進学。
・看護専門学校等の通信制(看護科)への進学。
大きく分けると、上記のような方法で進学することができます。
ストレートで看護師資格を取得したい場合は、看護大学または看護短期大学、看護専門学校(レギュラーコース)へ進学すると3~4年間で看護師国家試験を受験することができます。
最短で看護師資格を取得したい場合は、高校の衛生看護科卒業後、准看護師都道府県知事試験に合格し専攻科と呼ばれる看護大学や看護専門学校に併設された学科へ進学すると2年後には看護師国家試験を受験することができます。順調に進めば20歳で看護師になることができる最短の方法となります。
最終学歴が中学校卒業の場合、医師会運営の看護学校(准看護科)へ進学し、准看護師都道府県知事試験に合格後、看護科へ進学するには准看護師として実務経験3年以上が必要となりますが、高卒認定資格保有者であれば、進学することができます。
通信制への進学をする場合、准看護師としての実務経験10年以上が必須条件となります。看護師資格を得るための教育の拡大を目的として、2004年度から始まった制度です。
社会人の場合、看護大学等で入試時に社会人枠を設けているところもありますが、枠自体が少なく20倍前後の倍率となるため、確実に合格を狙うのであれば、しっかりとした受験対策が必要となります。

看護学校等の修業期間は?

看護大学4年間、看護短期大学3年間、看護専門学校(レギュラーコース)3年間の全日制となります。
高校の衛生看護科3年間、専攻科2年間の全日制となります。
医師会運営の医師会立看護学校では、看護科全日制2年間・定時制3年間、准看護科定時制2年間となります。定時制の時間割は各学校で異なり、隔日おきの登校、昼間コース午後から毎日登校、夜間コース夕方から毎日登校などの通学スタイルがあります。
カリキュラムについて
カリキュラムは各学校で内容が異なる部分もありますが、基本的には看護の基礎を学ぶ基礎分野、専門的知識を学ぶ専門分野などの分野別の学習を行っていきます。学校での授業の他に看護技術を学ぶ校内実習、実際の医療機関等での臨地実習があります。
看護大学や看護専門学校(レギュラーコース)では、助産師や保健師の資格も同時に取得できる統合カリキュラムを設けている学校もあります。統合カリキュラムを終了し卒業資格を与えられると看護師と助産師または保健師の国家試験を同時受験することが可能となりますが、看護国家試験合格が必須条件となるため、助産師または保健師の国家試験に合格した場合でも看護師国家試験に不合格となれば資格は取得できません。
カリキュラムの詳しい内容については、進学希望の学校説明会への参加や資料請求などでお問い合わせください。

看護師国家試験と准看護師都道府県知事試験ついて

看護師国家試験は、毎年2月中旬から下旬頃に全国一斉に同日同時刻より開催されます。試験時間は午前と午後で各2時間40分となり、試験開始後の途中退室が認められています。途中退室の時間は試験官より退室可能時間になれば指示があります。途中退室をすると、試験会場に再入室することはできません。また、試験問題は試験官に試験終了時刻まで預けることになります。試験中のトイレ退室は認められており、試験中に挙手し試験官の指示に従いトイレに行くことができます。不正行為予防のため、試験官がトイレまで誘導します。
准看護師都道府県知事試験は、毎年2月中旬から下旬頃に開催されます。試験時間は2時間30分となっており、各都道府県により試験日と試験開始時間は異なります。
看護学校の学費はどれくらいかかるの?
看護大学の場合は国公立と私立では学費が異なり、私立大学の学費のほうが高くなります。看護大学国公立では4年間で約210万円前後、私立では約410~700万円程度の学費が必要となります。看護専門学校や医師会立看護学校では2~3年間で約150~200万円程度の学費が必要となります。学費には入学金や授業料等が含まれますが、学費とは別に制服代や教科書代などの費用が必要となることもあります。また、各学校により学費が異なるため、上記学費額は目安程度となりますので、詳細は受験希望学校へお問い合わせください。

奨学金制度について

各学校で独自に設けている奨学金制度や看護協会等の奨学金制度というものがあります。奨学金制度を受けられる人数には限りがあり、受けるための条件もあります。申請したからといって必ず受けられるわけではありません。この他にも学費支援制度を設けている病院もあり、卒業後に働くことを条件として学費の貸し付けを行ってくれます。また、生活費支援制度を同時に行っている場合もありますので、このような制度を活用することで学費の心配をすることなく勉学に励むこともできます。
社会人から看護師を目指す方で母子家庭の場合は、母子家庭の貸付制度などもあります。

社会人から看護師を目指す

離婚や就業先の減少など様々な理由により、社会人から看護師を目指す方が男女ともに増えています。看護師は需要のある職業で、安定した収入も得られることと年齢に関係なく資格取得を目指すことができるため、社会人から看護師になりたいと考える方が多いようです。

このように、看護師になるためには看護大学や看護専門学校(レギュラーコース)、医師会立看護学校で国が定める規定の養成を受けて看護師国家試験や都道府県知事試験に合格することで看護師もしくは准看護師の資格を取得することができます。
看護師は更新のいらない永久資格であり、病院や老人施設、企業の医務室や治験コーディネーターなど各分野で活躍できる人気の資格でもあります。また、専門性のある仕事であるため、就業先も豊富にあり就職先がみつからないという心配もほとんどありません。

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